2025年11月18日

開催レポート:地域企業とIT事業者のための「DX思考」ワークショップ 第3回「データ活用と顧客価値創出を学ぶ」(経営者・DX担当者向け)

「地域企業とIT事業者のための『DX思考』ワークショップ」は、先日10月22日に第3回のワークショップを開催しました。

全3回シリーズの最終回となるこの日は、「データ活用と顧客価値創出を学ぶ」というテーマで、データ収集・分析の基礎を学び、BIツールやAIの活用による新規ビジネス創出や顧客体験の高度化を目指します。実践的なケーススタディを通じて、データドリブン経営の考え方を深める場とし、エイチタス株式会社代表取締役の原亮が今回も講師・ファシリテーターを務めました。

今回は最終回としてのまとめの位置づけでもあるため、インプットの講義では、DXについての基本的な理解や、デジタル活用に必要な視点などのおさらいも行いました。それらの認識を確認した上で、「データ活用」について持つべきスタンスについて解説を行いました。

デジタル活用と同様、データ活用においても業務効率化やコスト削減などが連想されがちで、それ自体が完全に誤りではないにせよ、私たちが見据えるべきは顧客への価値提供を生むことにあると考えます。

データから知りえたことを踏まえて、「どんな気づきが生まれれば、お客様の満足が高まるか?」を考えることで、自社が顧客へ提供できる価値を最大化させていく。そうした視点で、社内の改善を行っていくことを「データドリブン経営」への第一歩としていくという考え方を提示しました。この考え方に基づいて、DXを進めるにあたっては「サービスデザイン」などの発想なども取り込んでいけるとよいはずです。

ワークショップでは、地域密着型のスーパーマーケットチェーンを仮想事例として、データドリブン経営と顧客への価値提供を行うために、どのようなデータをどう読み解いていけばよいのかを考えるロールプレイ型のグループワークを行いました。

題材とした仮想のスーパーマーケットの1日のワークフローや、データ活用に関する課題が生じている現場のシーンなどが描かれたストーリーボードなどを読み込み、「DXアクションキャンパス」にこのスーパーマーケットチェーンが行うべき実践や、そこで期待されるアウトカムなどを、グループごとに描きました。

全3回で行ってきた「地域企業とIT事業者のための『DX思考』ワークショップ」では、いずれの回も、こうした仮想事例を題材に、設定された企業の社員や経営者になりきってDXに進んでいくためのプロセスや論点を学ぶという形式でワークを行ってきました。

仮想事例のバリエーションは今後も増やしていく予定なので、こうした形式でDXを学んでみたい方がいたら、ぜひお声がけください。

*本イベントは宮城県「令和7年度異業種連携促進支援事業業務」にて実施したものです。