2024年10月17日

第2回 異業種DX勉強会「業務省力化とDX」(間接部門向け)

県内事業者のみなさまを対象に開催する3回シリーズの異業種DX勉強会。業界の垣根を越えた「職種別」の勉強会として、「経営者・DX担当者向け」「間接部門向け」「製造部門向け」の3テーマで、それぞれ対面での勉強会&交流会を開催し、参加者同士のコミュニティ形成につなげる取組です。

第2回は、間接部門向けで「業務省力化とDX」と題し、10月9日(水)にenspace(仙台市青葉区)にて開催しました。
人事・総務・経理など、中小企業では潤沢に人手を割きにくい間接部門の業務省力化をテーマに据え、世にあふれるデジタルツールに振り回されないDXの目的を参加者間で学ぶ回としました。
講師には、SSS合同会社の代表、小田恭央さんをお迎えました。

「面倒くさい」から出発する

小田さんの会社は、キャラクタービジネスを手がける会社で、東北をモチーフにした女の子でアニメ化も実現した「東北ずん子」、実況動画の素材としても人気の高い「ずんだもん」など、人気キャラクターを生み出し、多くの企業から関連商品も世に出ています。

小田さんの会社は、ごく少数での体制で経営されています。それでも大きく事業を伸ばしてきたのは、アウトソーシングとデジタルツールを有効に活用してきたからです。小田さんご自身、面倒くさいことは自分でやれなくて済むようにしたいという思いが強く、後々まで苦労しなくていい仕組みづくりに注力をしてきたと言います。

実際の事例として、電話での問い合わせ対応をやめたケースや、煩雑な契約処理を約款型にして簡素化したケース、在庫管理のフローを効率化したケースなど、自社での実践を例にあげ、その中でいかにデジタルを活用したのかを、ローコード、ノーコードなどのツール類やアウトソーシングとの組み合わせも交えて、解説いただきました。

また、小田さんからはツール類の具体的な活用については、クラウドソーシングのサービスを使って、専門家からレクチャーをしてもらう手が有効だというヒントもいただきました。

「業務省力化」に飛びついた

今回ご参加いただいたみなさまは、自社で間接部門を担当する管理職や社員の方々が参加をされました。デジタルそのものがよくわからないという方もいましたが、小田さんの例を踏まえながら、自社の業務の何が面倒で煩雑なのか、本勉強会オリジナルの「デジタル化のための業務分解シート(基礎編)」を使いながら考え、参加者同士でディスカッションを行いました。

参加者の中には「勉強会のタイトルに業務省力化という言葉があったので飛びついて参加をした」という方もいて、社内業務を面倒・煩雑というキーワードで整理するというアプローチは、参加者のみなさんのディスカッションでも大いに盛り上がりました。

大きな組織だと、大胆な変化を起こすことにコンセンサスが取りにくいという声もありました。そうした声には、その難しさも理解した上で、できることから試してみて、社内での成功体験を積み上げてみてはどうかという考え方も示され、参加者のみなさんの中には、今後の実践への意欲も高まってきたのではないでしょうか。

第2回の勉強会も今後、参加者のみなさんのご要望に沿いつつ、続きの場を作っていく予定です。

*本イベントは宮城県「令和6年度異業種連携促進支援事業業務」にて実施したものです。

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